サチを手にかけた犯人が綿貫だと勘違いした、森哉が流す「愛の涙」。
追い詰められて自分の中に眠る「怒りと復讐」の感情に気づいた綿貫の衝撃。
さらに、別の「二人」の醜女の対決が・・・!?
藤森治見先生の「美醜の大地~復讐のために顔を捨てた女~」の37話では、これから起こる嵐の前哨戦となる内容です。
「美醜の大地~復讐のために顔を捨てた女~」第37話ネタバレ
勘違いで突撃!な森哉の深い悲しみと涙
惨殺されたサチの犯人を追って、綿貫がやったのだと襲いかかる森哉。
「おまえなのか!?」
と迫られ、身に覚えがない綿貫は否定する。
そして、後輩だった相原のカタキである森哉への憤りに思わず殺意さえ芽生え・・・
問答のあと、「顔なし」に反応しなかったため「綿貫は違う」と判断した森哉は、サチの息子のゆくえを探しに去った。
鶴田と栄一の共闘関係はどうなった?
顔のない被害者がサチだ、とハナに報告した鶴田。
栄一は自分だけが仲間はずれにされていると不満を漏らし、鶴田は第一印象よりも栄一が「人間らしい」と気に入った様子。
そしてハナへの恋心について、からかいを含ませる。
つかず離れず、な共闘関係に栄一は自分の気持ちにふりまわされていた。
敏恵の元夫・池内がこの漫画で最もヤバイ女・百子についていく
綿貫に旅館待機を命じられていた敏恵の元夫・池内が、ほろよい加減で夜うろつくと・・・
「おひとり?」
すっかり見違えるようにキレイさを取り戻した百子に声をかけられ、有頂天に。
醜女対決スタート!敏恵と向き合うハナ
奪ったサチの顔がすでに腐り果てていることに気づき、自らの異様さに苦しむ敏恵。
その敏恵の前に、「醜女の面」をつけたハナが・・・
「美醜の大地」第37話 感想
森哉がボロ泣きすぎて、ああもうホントにサチのことが好きだったんだなあ、と伝わってくるお話でした。
顔の皮を剥がされるという、女性にとって最も無残なやり方で命を奪われたサチを見て逆上し、「綿貫が犯人」と決めつけていた森哉でしたが。
ここで意外だったのが「綿貫の中に芽生えた感情」で、今まで常に傍観者ポジションで、ハナの復讐と事件について正義感をもって追ってきた綿貫だったのに。
綿貫自身の中に森哉を一瞬ひるませるほどの「復讐心と怒り」があるのだ、と明らかになりました。
大事な後輩だった相原。その相原をそれこそひどいやり方で始末したくせに、自分が同じ目にあったら怒るなんて許せない、という理不尽さへの腹立ち。
森哉からナイフを奪って刺してやる、という思いまで抱いた綿貫が今後、「復讐者」に対してどんな態度をとるのか変化がありそうです。
たしかにそうですよねー。
森哉なんて、姉の言いなりにどんな犯罪もこなしてきて、サチがされたようなことも平気で本来はやってきたのに。
いざ、自分の大切な存在=サチが同じ目に合わされてみたら、やっとそれがどれほど「ひどい」ことなのかわかった、ということでしょうか。
とりあえず、冷静になった綿貫が森哉よりも先に進司くんを見つけてくれたらいいんだけどね。
森哉は、サチが残した大事な忘れ形見の進司くんを探していますが、母親の最期を知ったらどうなってしまうかわからないから。
あとあと。
『この漫画で最もヤバイ女・百子』が、妙に美しく変身していてびっくりです。
キレイ、かわゆい♡と言っていいくらいに美人オーラを放つ百子に、まんまと連れていかれる敏恵の元夫・池内のまぬけっぷりが、シリアス展開の中でくすりと笑いを誘います。
美人だったら、誰でもええんかい!
というくらい、「はいっ」とあっさりついていく池内。
男って・・・もうっ!
それから。
モンスター・敏恵の行方を追って、「醜女の面」をつけたハナとの対決。
樺太女学校時代の「あの醜女顔」でハナは、心を映したように醜い顔になった敏恵と向き合い、どんなバトルが起こるのか。
ある意味ハナが復讐したことで、モンスター・敏恵という、このような悪意をまき散らす化け物を生み出してしまったと言えます。
更生していたサチを手にかけ、進司くんを孤児にしてしまった敏恵の罪を、自分のことのように感じているのかもしれませんね。
ふたりの醜女対決のゆくえは、いかに!?
来月もチェキラ!!