美醜の大地ネタバレ結末

「美醜の大地」ネタバレ結末 第3話「私は特別」藤森治見

投稿日:

整形して美しい女に生まれ変わり、着々と復讐を果たしていく市村ハナ。

前回は絢子のパシリでいじめた事実さえ忘れていた百子を、幸福の絶頂から女郎屋という地獄のどん底へ突き落としました。

今回は小石川菜穂子として復讐相手に近づき、3番目の復讐を果たします。

作品名:「美醜の大地~復讐のために顔を捨てた女~」

作者:藤森治見

スポンサーリンク

「美醜の大地」第三話「私は特別」あらすじとネタバレ

奥田スミ子の罪

 

奥田スミ子は女学校の頃、「不細工な顔をきれいにしてやる」とハサミでハナの顔を切り、足蹴にした挙句にひどい言葉を投げつけた。

「あんたさあ、よくそんな顔で生きていられるよね」

と。

自分は美しい、特別である、という意識が昔からある女だった。

 

函館のカフェの看板娘

 

スミ子は引き上げ船で北海道へ上陸後、家族と漁師町に住む伯父のもとへ身を寄せた。

しかし、粗末な納屋で一家4人の生活は窮屈で、貧しさに耐えかねて家を出て、ひとりで函館へ渡った。

目立つ美人のスミ子は、カフェでウェートレスとして働き始めると客から「美人だね!」と褒めそやされる看板娘になった。

客たちは競ってスミ子に贈り物をしたり、気を引こうとする。

 

美しいわたしは特別な存在

 

特別扱いされるのは、わたしが美しさを生まれ持った天に選ばれた存在で、平凡な女とは違うから。ほかの女のねたみなど、どうでもいい。

スミ子は自分の美しさを誇り、本気でそう信じていた。

 

最近入ってきた新人・菜穂子もまた美しい女で、常連客たちからの人気がうなぎのぼりだった。

若干、面白くない気持ちではあったが、嫉妬はしていない。菜穂子は自分と同じように美しい女であり、美しさは男たちにもてるのは当然の資格なのだから。

 

客たちはスミ子の笑顔ひとつで、欲しいものを尋ねてくれる。

「スミ子ちゃん、今気になるものってある?」

駅前のデパートの新作の香水がいいなあ、とニッコリ笑うだけで欲しいものは何だって手に入るのだ、とスミ子は腹の中で笑う。

 

薄気味悪いストーカーが現れる

 

カフェで働くのが楽しくて仕方ないスミ子の毎日に、一点のシミを落とす存在が現れた。

いつもやってくる、薄汚い身なりの醜い不気味な男・中川。あまりの気味悪さに、同じ空気を吸っていることすら厭わしい。

コーヒーの注文を取ることすら苦痛で、ブ男につきまとわれることにスミ子はうんざりしていた。

 

しかも、毎日毎日、ラブレターを寄越し、内容はスミ子の行動を監視して会話まで書かれている。

気持ち悪くて、さすがのスミ子も元気がなくなる。

誰にも話していなかった議員秘書の素敵な男性とのデートのことまで手紙に書いており、ストーカーにつきまとわれる苦しみにふるえる。

 

常連客に頼んで中川をボコボコに

 

スミ子の顔色が悪い、と心配する菜穂子。

自分と同じ美しい特別な人間である菜穂子なら、わたしの苦しみを理解してくれるに違いない、とスミ子は中川につきまとわれていることを相談する。

 

菜穂子に惚れている雑誌記者・綿貫に、スミ子宛のラブレターを渡して鑑定してもらうことにし、菜穂子の提案で常連客たちに被害を相談してみることにした。

 

常連客たちは、中川を待ち伏せて「てめえが、スミ子ちゃんにつきまとっている変質者か」と、よってたかって痛めつける。

「調子に乗るんじゃねえ、この化物ヅラが!」
「スミ子ちゃんを怖がらせやがって、消え失せろ!」

常連たちが罵り、中川はボコボコにされる。

 

醜男を見下すスミ子の冷たさ

 

「僕はただ、スミ子さんに贈り物を・・・」

と、言う中川がもっていたスミ子へのプレゼントだった香水もまた、グシャグシャに踏み潰される。

 

ズタボロになって路上に放置された中川のもとにスミ子がやってきて、

「気持ち悪いのよ、醜男のくせに」

そう吐き捨て、見下した表情で去っていった。

 

悲惨!硫酸をかけられ焼けただれた顔

 

翌日、中川をやっつけた顛末を菜穂子に語るスミ子は得意げで、『あの言葉』を言った。

「ほーんと、よくあんな顔で生きていられるわよね」

気持ちの悪い男が店から消え、ルンルンしながら帰宅するスミ子は、待っていた中川に硫酸をかけられる。

 

中川は、

「君の美しい笑顔が好きだっただけなのに」
「でも、君の心は誰よりも醜かったんだね」

と、その心にふさわしい顔になってしまえと呪い、スミ子の顔はふた目と見られない焼けただれた顔になってしまう。

 

病室から見えた市村ハナの影

 

中川は逮捕されたが、スミ子の顔はもう二度と戻らない。

綿貫が病室のスミ子を見舞い、例の手紙について報告をする。筆跡と指紋からその手紙は中川のものではなく、女性が書いたと警察の友人が調べてくれた、というのだ。

 

たとえ犯人がわかったとしても、あの輝くように美しかった自分は戻らない。この先にあるのは、暗闇と絶望しか残されていない人生。

スミ子が窓の外をふと眺めると、そこには市村ハナが立っていた。死んだはずのハナが、そこにいる・・・あの手紙はあんたの復讐だったのね!と地獄に落とされた恨みに怒るスミ子は、病室からハナを追いかける。

 

雑踏の中へ消えていくハナを必死に追うミイラ姿のスミ子は、猛スピードで走ってきた車にはねられてしまう。

場面が変わり、奥田スミ子が車にはねられて死亡、という新聞記事を読む絢子の姿があった。

 

「美醜の大地」第三話の感想

 

今回復讐されたのは、美貌を鼻にかけるタカビー女・スミ子でした。美しい私は特別、というかなりのナルシスト体質です。

醜かったころのハナをいじめ、自分に対して好意をもってくれた醜男に対しても情け容赦のない制裁を加える冷酷な女性。

 

中川は自動車修理工場で働いており、家族もなく、外見も醜いことは自分でも理解しており、スミ子との恋を成就させたいという高望みはしていなかったのが最後で描かれています。

カフェで見たスミ子の美しい笑顔に惚れて、見ているだけで幸せだったという中川が、愛するスミ子のためになけなしのお金をはたいて高価な香水を買い、プレゼントしようとしただけなのにひどい目にあわされてしまいます。

 

さらに、スミ子自身から侮辱されて逆上して犯行に及んでしまったんですね。ストーカーは気持ち悪いですが、これはかなりかわいそうでした。

ハナの復讐の巻き添え、というよりはスミ子本人に問題があって、ハナが手を出さなくてもいつかこうなってしまったんだろうな、と思えるやり方でした。

裏で糸を引いていたハナは、スミ子を精神的に追い詰めるために捏造ラブレターを送っていました。

 

ただ、ハナとしてはスミ子の自慢の顔をボロボロにしてやった時点で復讐を終えており、まさかスミ子が追いかけてくるとは思っていませんでした。

計算外でスミ子が死んでしまったことに、ハナの心に動揺が生まれてしまいます。

次回は、とうとうハナの宿敵である高島津 絢子が姿を現します。

第4話「情け無用」のネタバレへ

バリュコマ

-美醜の大地ネタバレ結末
-,

Copyright© 美醜の大地のネタバレ結末まとめブログ , 2017 All Rights Reserved.