ハナと再会し、壊れた表情を見せた高嶋津絢子。そして絢子をかばって左目を失った白川の愛・・・
「美醜の大地~復讐のために顔を捨てた女~」の15話「白川」では、愛する絢子を傷つけようとするものたちに対する白川の激しい想い、裏でハナへの復讐をすすめる敏恵と脅されて綿貫を騙そうとしているサチが描かれています。
「美醜の大地~復讐のために顔を捨てた女~」第15話「白川」ネタバレ
失明してしまった白川
白川清二郎は階段から落ちて負傷した左目を摘出し、完全に片目を失明してしまった。
医師からの話を聞いて白川の両親は「じきに晴れの日を迎えるというのに」と嘆き悲しんでいた。
その頃、絢子は事件の詳細を警察に事情聴取されており「見知らぬ男に腕をつかまれて宙に放り出された」とだけ伝えた。
名誉の負傷だと喜ぶ白川へ絢子のご褒美
白川の病室に戻ると、白川の母が絢子をにらみつけた。息子がこうなってしまったのは、絢子のせいだと考えている様子だった。
それに対して白川本人はほがらかに笑い、「包帯って悪くないね。僕は『観て楽しむ』のが好きな性質だけど、目隠しも面白そう」と言う。
そして、「あなたを心から愛しているから、これは名誉の負傷だ」と絢子に伝えると、絢子は白川の包帯のうえにそっとくちびるを触れた。
病室を出た絢子は、ハナとの邂逅を思い出して壊れた笑みを浮かべる。
大塚敏恵の悪巧みとサチ
小樽にある一軒家に、敏恵とサチは潜伏していた。
その家の主は、すでに敏恵によって床下に埋められていた。
サチの息子・進司はロープで敏恵の腕と繋げられ、人質にとられている。サチは息子の無事と引き換えに、敏恵の言いなりになっていたのだ。
綿貫に接触したのも敏恵の指示で、情報を得るため。
「さとられないようにうまくやってよ」
純真そうな男だから、大丈夫だとサチは息子を抱きしめながら敏恵をにらみつけた。
鶴田を友人だと認識していないドクター
「用がなきゃ、友人の顔を見にきちゃいけねえのかよ」
鶴田がドクターを訪ねてきたものの、ドクターは「鶴田」という名前をすっかり忘れており、菊乃が「鶴田さんですよ、先生」と教えてくれるまでわからなかった。
ハナと絢子が接触したこと、深見栄一が絢子を投げ飛ばして、かばった白川が失明したことを鶴田は説明した。
「連中もここへくるかもしれねえな」
鶴田は、この診療所もなにがしかの襲撃を受ける可能性がある、と警告しにきたのだ。
菊乃はハナの様子を尋ねたが、ハナは絢子に対する恐怖心に負けた自分を恥じて、苦しんでいた。
包帯を食べてさらなる愛と忠誠を誓う白川
深夜の病室で、白川はいまだかつて一度も触れることを許さなかった誇り高い絢子が「自分から」包帯ごしに触れてくれたことに感激していた。
「僕はなんて愚か者だ。彼女のことをまだ何も知らない」
本当の夫婦になっていないものの、絢子に遊んでもらえるだけで満たされて愉しみだけを追求し、「高嶋津絢子」というひとりの女性を理解しようとしてこなかった自分の不明を恥じる白川。
彼女には「敵」がおり、極端に自分に触れることを嫌う。
そんな彼女が初めて歩み寄って触れてくれた「特別な包帯」をムシャムシャと食べ、「それだけで左目など惜しくない」と白川は歓びの涙を流す。
絢子の笑顔を見たいし、もっといろいろな表情が見たい。それなのに。
別の見知らぬ男が、彼女の表情に「悲しみ」の色をつけてしまった。
許せない・・・僕の大切な人を!
白川は憤怒の顔で、立ち上がった。
「美醜の大地」第15話 感想
『あなたのすべてを愛しています!』なんて、愛されてますね・・・絢子。
今回の両親とのやりとりで、白川と絢子は法的には正式な夫婦になっていて、あとはお披露目を待つ、という状況なのがわかりました。
白川の「涙腺崩壊しつつ包帯ムシャムシャ」シーンは、必見です。もうなんかね・・・幸せにしてあげちゃいなYO、絢子☆ と応援したくなるような忠犬っぷり。
絢子は絢子なりに、白川に負い目からか感情が動いている様子です。
しかも今回、白川が『覚醒』してしまいました。法も倫理も超えて、愛する絢子のためならなんでもする男の出来上がりです。
変態を敵にまわすと、オソロシイぞ・・・(なにするかわからん)。
でも、結局今回も絢子が「壊れた」理由や「キレイ」の意味もわからずじまいでした。これも焦らしプレーというやつでしょうか。
ハナは絢子にすっかりビビってしまい復讐どころではなく、主役の座は『元変態・白川』に取られてしまった格好です。
敏恵とサチは小樽でチマチマとハナへの復讐計画を練っており、綿貫は先輩から「おまえさ、雑誌記者楽しい?」「引き際を見極めろ」と忠告されてました。
ここ数話が白川&絢子メインで進んできてるので、そろそろドドーンとお話に進展がほしいところ。(白川&絢子のやりとりも面白いんだけど)
16話も楽しみです!