とうとうやってきた、ラスボス・高嶋津絢子との最終決戦!
「美醜の大地~復讐のために顔を捨てた女~」の14話「再会」では、長い復讐の旅路の果てに、市村ハナはやっと最後にして最大の復讐相手である絢子と再会します。
今回のお話は・・・一言で言うと、『絢子お嬢様が壊れた!?』。
氷のように無表情で、クールビューティだった絢子様がハナを見て「例のセリフ」を繰り返します。
「美醜の大地~復讐のために顔を捨てた女~」第14話「再会」ネタバレ
憎しみよりも恐怖に震えるハナ
絢子と白川を尾行しながら、憎しみに燃える目でにらむハナだったが、その実、憎しみよりも恐怖に震えていた。
「顔色がすぐれないようですが、大丈夫ですか?」
目ざとい深見栄一に声をかけられ、ハナは化粧室へ逃げ込むことにした。
鏡を前にしながら、ハナは「あの女」にいまだ「恐怖」を感じている自分を認めないわけにいかなかった。
樺太女学校時代の、激しいいじめの毎日。
そして船上での『泥棒が乗ってきたわ』とハナ一家を追い出した絢子の冷たいまなざし・・・
栄一にまで弱みを見られてしまったことで、より自分を情けなく思う。
「こんなことでは復讐を果たせない!
しっかりしろ、ハナ!!」
自分に活を入れるハナだったが・・・
婚礼衣装選びにはしゃぐ白川
その頃、白川はゴキゲンだった。
「すごくキレイだよ、絢子さん!」
いつもはモノトーンの落ち着いた色合いの洋服しか着ない絢子が、色鮮やかな花嫁衣装に身を包んでいる姿は新鮮で、白川は大はしゃぎしていた。
「ええ、とても素敵ね」
気に入った、と言う絢子の言葉には心がこもっておらず、『どうでもいい』という気のなさが透けて見えた。
白川は慌ててほかの衣装も勧めようとするも、絢子は「ちょっと失礼するわ」とさっさと出ていってしまう。
深見栄一と絢子の出会い
ひとりで衣装を眺めていた絢子に、栄一は自然な様子で声をかけた。
「女性の衣装は華やかなものですね」
妻の衣装を選んでいるんです、と上手に嘘をついて、人の良さそうな笑みを浮かべて近づく。
だが、絢子はすぐに会話を切り上げ「失礼」と化粧室へ向かっていってしまった。
そこには今、ハナがいる。
「まずい、今、あそこには彼女が」
ハナと絢子が鉢合わせしてしまう、と慌てて栄一は動き出した。
ハナと再会して壊れた絢子
化粧室でハナを見た絢子は、かつて『市村ハナ』と初めて出会ったときと、まったく同じ反応をした。
「・・・きれい。どうして?
前にもあなたのように、とてもきれいな人に会ったことがある」
どうして、そんなにきれいなの?
どうして?どうして?教えて・・・
絢子はいつもの冷静な仮面を脱ぎ捨て、ゾッとする見開いた目でハナに手を伸ばして追いかけ回した。
「いや!!」
本能的に恐怖を感じたハナは、憎しみと復讐すら忘れて逃げ出す。
人間離れした表情で追いかけてくる絢子から、必死で走って逃げるハナ。
待ち伏せていた栄一が絢子を階段から放り投げ、絢子を探しに来ていた白川がかばって左目に大怪我を負った。
瀬尾サチと綿貫
一方、瀬尾サチから突然「助けて!」という連絡をもらった綿貫。
サチから、息子が敏恵に誘拐されてしまったと相談された。
警察には言えない・・・息子を取り戻すまでは、敏恵を刺激できない、というサチ。
サチは綿貫に一緒にハナを探してほしい、と告げた。
敏恵の要求は「市村ハナを引き渡すこと」だったが、サチはあくまで息子を取り戻したあとに、ハナに逃げるよう警告するつもりだと話した。
自分の不甲斐なさに涙するハナ
栄一のおかげで、なんとかあの場から逃げ出すことができたハナだったが、あまりの自分のふがいなさにベッドで泣きじゃくっていた。
そんなハナを、栄一は見守りながら不敵な笑みを浮かべていた。
「美醜の大地」第14話 感想
絢子お嬢様、(いきなり)壊れる。
会話の内容からまだ、「市村ハナ=小石川菜穂子」と気づいていないようですが、「どうしてあなただけきれいなの?」という例のワケワカメなセリフを持ち出してきてハナを追い詰めます。
澄ました顔のご令嬢が、突然、目をカッと見開いた状態のままターミネーターのようにバーサクして追っかけてくる、という今回もホラー展開に。
ハナも「おい!復讐はどうしたの!?」というくらいに絢子にビビっていて、相手が尋常な様子ではないとはいえ、こんな状態で復讐できるのだろうか・・・とハラハラしてしまいました。
ところで今回、男を上げたのが白川でしたね。
栄一に階段から投げられた絢子を、グッドタイミングでキャッチ、自らを犠牲にして守り抜いて左目からダラダラ血を流しつつも「絢子さん、ケガはない?」と笑顔で尋ねる好青年に大変身。
ホント・・・あんな趣味さえなければ、本当にいい男に成長しました。
白川のことをおそらくは「虫けら」「ワンコ」程度にしか思っていないはずの絢子も、初めて「清二郎さん」とファーストネーム呼びしていました。ふたりに本物のラブが芽生える予感!?
綿貫のほうは地味に、サチを通して敏恵の行方を追うことになりますが、サチは本当に改心してるんでしょうかね・・・サチが一瞬見せた表情に何か不穏なものを感じました。なんとなく、裏切りそうな気がする。
ハナは自分が絢子にビビってしまったことに対して「情けない!」と自分を叱咤激励したり、泣いたりしていましたが、過去のいじめがトラウマになってフラッシュバックするのは仕方ないよなー、と。
それに、絢子お嬢様の本性はどちらかと言うと化け物じみていて、ありゃ人間じゃないだろ・・・と思わせる何かが彼女の中にあります。
ハナのことを『きれい』だと言う理由が、次回あたりで明かされればスッキリするんですが。15話はよ!!